スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

『真夜中の電話にはご注意を!』2

最新!防犯機器特集



オカルト探偵倶楽部表紙1 


『真夜中の電話にはご注意を!』
 
 
 
 
 

(なっ、何だ?)

洋平の背筋に冷たいものが走る。狭い部屋に一人というこの状況に、恐怖を感じた洋平は取り合えず人との接触を求めうため秀樹にもう一度連絡を取ろうとしたその時、手の中の携帯電話が再び音を鳴らした。一瞬身体をビクッとさせディスプレイを見ると、中山麻美という名が表示されている。それでも洋平は慎重な声で電話を受けた。

「はい。神崎です」

『もしもし私・・・。どうしたの暗い声を出して』

 麻美の声だ、麻美と洋平は俗に言う幼馴染に当たる。小さな頃からの腐れ縁だ。小、中、高、そして大学まで同じ学校に進学した。偶然なのか必然なのか?

「いや、何でもない、お前本当に麻美か?」

少し疑心暗鬼になっているようだ。

「何それ!」

麻美の呆れたような声。どうやら本物のようだ。少し気分も落ち着いたのか、声質も明るくなった。よく考えてみれば、洋平が落ち込んでいたり、困った事があった時には不思議と麻美から何らかの連絡が入り、他愛のない話で、気持ちが落ち着いてきて、落ち込んでいる自分を忘れていることが多い。

『洋ちゃん、白河さん知っているでしょ?』

 洋平の脳裏に嫌な予感が過ぎった、今日は白河という名前に何かしら因縁があるらしい。

「知っているけど、白河さんがどうかしたのか?」

 何事も無かったかの様に問い返す。

『今ね、美樹から連絡があったんだけど、白河さんが行方不明になっているらしくって、捜索届けが出されているらしいの。それでね、心当たりのありそうな人に連絡しているんだけど、洋ちゃんが・・・。』

 少し間を空けて、

『知っているわけ無いか』

 一人で話して結論を出してしまった。一人突っ込み一人惚けをしている。洋平は電話口で苦笑しながら。

「一体、何しに電話してきたんだよ。大体俺白河さんとあまり親しくないし、心当たりも何も無いことくらい判るだろう。俺と何年の腐れ縁だと思っているんだ」

『そうね。かれこれ二十年近くかな!』

 全く動じていない。

『そうか・・・。疎い洋ちゃんじゃ、気付かないよね』

 訳の解らない発言の後、“白河さんもかわいそうね。”というぼやきの様な声が聞こえた。

「はっ?」

全く理解出来ていない様だ、間の抜けた返事が帰ってきた。

『あのね。洋ちゃんは気が付いてないかもしれないけど、白河さん洋ちゃんの事が気に掛っているみたいなのよ。美樹に何かと相談していたみたい』

 “全く疎いんだから。”と小声で言うと。

『それにしても神様も酷なことをするわね。よりによって美樹に相談するように仕向けるなんて』

「何で?」

 再び間の抜けた返事。

『全く。やってられないわね。美樹も洋ちゃんの事意識しているのよ。あれだけ一緒にいて分からないの?』

「何が?」」

 電話越しでは分からないだろうが、やれやれという溜息と共に、

『洋ちゃんモテていいわね』

 少し棘のある言い方で言った。

「そんな事言ったって・・・」

 どう答えて良いか迷っていたが、麻美が言った事と今自分に起こっている状況を照らし合わせてみると、先程脳裏を過ぎったいやな予感が次第に大きくなっていくのを感じた。

「ところでさあ。麻美の意見を聞きたいんだけど」

 突然の話題転換に少しばかり戸惑ったようだが、

『何?改まって』

 洋平は先程起こった出来事を説明した。麻美は話の骨を折ることなく最後まで黙って聞いていた。

『何それ!ちょっと気味が悪いわね』

「そうだろ。だから白河さんが行方不明になったと聞いて、何か嫌な感じがしてさ」

「でさ、取り敢えず最初の電話で言っていたいつもよく良くカラオケ店に言ってみようと思ったんだけど、流石に一人だと怖いから秀樹に一緒に行って貰おうかと携帯を持ったときに丁度麻美からの電話がはいったから・・・」

『びっくりして暗い慎重な声で受けたってことね』

 後を麻美が続けた。この辺の遣り取りは流石二十年ものだ。息が合っている。

『それで本当に行くの?』

「あの辺りは街中だから、明かりも結構あるし人通りも多いから大丈夫だと思うけど。」

『私が一緒に行ってあげようか?』

「怖くないのか?」

『怖いような気もするけど、今の話を聞いてここに一人で居るのも怖い様な気がするから誰かと一緒に居た方が気が紛れて良いかなと思って』

 麻美も洋平と同じく一人暮らしをしている。洋平のアパートとは目と鼻の先ほどの距離で、付き合いも長いため、ちょくちょく行き来している。

「そうだな。俺とお前なら一晩裸でいたって間違いは起こらないだろうし」

『失礼ね。私のこと女として認識してないでしょ。私だって出るところは出てるんだからね』

「お腹の事か?」

『馬鹿!もう一緒に行ってあげないから』

 ぷーっと頬を膨らませている。電話越しで見えないが麻美のこういう仕草は結構可愛いのを洋平はよく知っている。

しかしいつの間にか洋平からお願いしたような表現になっていたが、(おいおい何かおかしくないか。)洋平も其の事に気付いた様だ、しかし今回は麻美を立てることにする。

「ごめん、ごめん。今からそっちに迎えに行くから」

 



 3へ続く

関連記事
スポンサーサイト
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

コメント

コメントの投稿

非公開コメント


(この一行は、各ページ下部に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
にほんブログ村
にほんブログ村ランキングに参加しています。少しでも気に入っていただければ下記バナーをクリックしていただければ幸いです。
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
サイドバー2下の追尾スペース
ここに追尾させたいものを記載します。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。