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「嗤う鬼火」 4

お薦め文庫バナー2
   最近読んだ本で、個人的に面白いと思ったものを紹介しています。


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 私は寝覚めの悪い状態で躰を起こした。

(嫌な夢見たなあ。倉橋君があんなこと言うからこんな変な夢を見てしまうんだ。本当にもう)

 横では美歩が気持ちよさそうにまだ眠っている。何気なく時計を見ると、午前八時を少し回っていた。

「あっ!もうこんな時間。美歩、起きて!」

 まだ布団に入っている美歩を揺さぶるようにして起こす。眠そうに目を擦りながら美歩は躰を起こし、

「おはよう」

「おはよう。早く準備しないと約束の時間に遅れるよ」

 そう言いながらも二人はしばらく布団の上でボーッとしていたが、どちらからともなく立ち上がり、布団をたたんでベッドの上に重ねると、洗面し、服を着替えて外出のための戦闘準備に入った。女子たるものこれに時間を掛けなくてどうする!なんて言ったって今日はあの倉橋君とプライベートで会うのだから念入りにしなくては。でも男の子って割と化粧の匂いを嫌う人もいるから余り念入りにしても・・・。倉橋君はどうなんだろう?

 そんなことを考えながらも着々と変身は進んでいった。

「ねえ、その腕どうしたの?」

 横で別人に化けつつある美歩が私の左手首辺りを見ていった。

「腕?」

 その場所を見て、

「!?」

 左手首の内側に五つの斑紋のような痣があった。何だろう?私には身に覚えがな・・・いやあった。

「美歩右手で私の手首掴んでみて!」

 美歩は怪訝そうにしながらも言われた通りに右手で私の左手首を掴んだ。

(やっぱり!)

 美歩の指先と、痣の位置が見事なまでに一致した。

(昨夜のあれは夢じゃない!?)

 あの時の出来事が、ゆっくりとだがはっきりとした画像として甦った。しかし今は昨夜程の恐怖が訪れない。冷静に考えてみるとあの女性の悲しい瞳が何かを訴えているようで、それでもって何かを呟いていた事を思い出し、怖さより好奇心の方が強かったからだろう。

(なんて言ったんだろう?)

「どうしたの?」

 余りにボーッと考え事をしていた私に、美歩が心配そうに顔を覗きながら言った。私は我に返り、

「うん、大丈夫。ちょっと昨夜変な夢を見たから、それとこの痣が関係あるのかなって思って。でも関係ないみたい。そんなB級映画みたいなことが起こるわけないし」

 そう言ってはみたものの、関係があるのは間違いない。どうしよう?みんなで集まったときに相談してみようか?

「よし、準備完了!」

 美歩が小さくガッツポーズを取るように言った。そんなに気合いが入ってたの!それにしても見事なまでの変貌ぶり、世の男はこれに騙されるのか!そんなことに感心してる場合じゃない私も早く変身しなくては・・・・・変・身・トオー。

 



 

最初から読む      「嗤う鬼火」5に続く



では後ほど!





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