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幼馴染は婚約者 「写真部怪奇事件」     第二章 「怪現象が起こりました」 4

第二章「怪現象が起こりました」    4



 圭介は身支度をし、家から出ようと玄関ドアに手を伸ばした時、不意にドアが開き、急なドアの動きに着いて行けず前のめりに勢いよく飛び出し誰かとぶつかった。

「きゃっ!」

 小さな悲鳴があがり、圭介はその人物に抱き付くような体勢になる。

「すみません」

 咄嗟に謝罪の言葉を発しその人物を確認すると、ミニスカートに白のトレーナーというシンプルな格好をした真理恵の姿があった。

「何だ、真理恵か。どうしたこんな時間に?」

真理恵の自宅は圭介の家の真正面になる。お互いの玄関から出て十歩も歩けば相手先の玄関に立っているというぐらい近い。

「圭ちゃんこそどうしたの、こんなに朝早くから」

 近づき過ぎていた真理恵から少し距離をとりそのまま玄関先に出ると、

「今、早川さんから連絡がって今朝方奇妙な出来事が起こったと言うから彼女の家に行こうとしていたところだよ」

 真理恵はわずかに顔をしかめて、

「どうして圭ちゃんが早川先輩のところに行かないといけないの?」

「どうしてって。昨日の撮影会で奇妙なものが写っていたし、……」

 少し間を空け、

「昨夜あれから家で残りの写真を一通り見たんだけど、その中に同じような人の顔にみえる何かが三枚あったんだ。その日の夜に妙なことが起こったとなると、やはり写真と関連があるかもしれないし、声を掛けて協力してもらった責任上、ほっておく事もできないだろう」

 圭介の言葉に一理あると思ったのか、

「じゃあ、私も一緒に行く。ちょっと待っていて」

そういうとオウム返しに振り返り自分の家の方に向かって走った。ものの二秒ほどで玄関の奥に消えていったかと思うと、三十秒も経たないうちに小さなポシェットを肩から掛けて出てきた。

 真理恵は圭介の腕を取ると、自分の腕を巻き付け寄り添って歩き始めた。こんなところを学校の生徒に見られたら、あの中山圭介の彼女という噂が校内に一気に広まりそうだ。圭介はそれほど有名な人物なのだ。気付かなければ普通の高校生カップルに見えるだけかもしれない。

「圭ちゃん、早川先輩の家知ってるの?」

「さっき電話で教えてもらった。昨日別れたところまで行ったらこっちから連絡して出てきてもらうようにしている」

 納得したのか、していないのか複雑な表情で圭介を見ながら、

「変な出来事っていったい何があったの?」

 その真理恵の問いに、今朝の電話で聞いたままの内容を説明した。話をしながら圭介は頭の中で内容を整理して自分なりの所見を考えていた。写真との関連、写真に写った人物とおぼしきものの正体、あれは本当に心霊写真なのだろうか?

 そこうしているうちに美穂の自宅周辺に着いたので電話を取り出し美穂に連絡を入れた。しばらくすると少し先の曲がり角から美穂が出てきて、

「中山君、こっち」

 左手を高く上げて手招きをしながら圭介を呼ぶ。真理恵は慌てて圭介の腕から手を離し少し距離を取った。ゆっくりと美穂の方に近づくと、

「あらっ、あなた一年の長谷川さん。どうしてここにいるの?」

 美穂が不思議に思うのも無理はない。三年と一年、同じ部活動の先輩後輩という認識しかなく二人の関係性を知らないのだから。

「家が近所なんで、たまたま会って早川君のことを話したら一緒に行くと言うから、まあ男一人で女性の家に行くより女の子がいれば安心に思うかなと思って」

 圭介のその説明に少し後方に控えていた真理恵は小さな声で、

「どうして早川先輩が女性で私が女の子なの」

 独り言のように呟き美歩の方を見る。薄手のピンクの長袖シャツの上から目の大きな白のカーディガン、そしてかなり短いと思われるミニスカートから綺麗な長い足が伸びている。容姿も伴ってか女性から見ても可愛いと思うし、どう考えても異性を意識した格好にしか見えない。真理恵の中で不安と嫉妬心がもわもわと湧き出てきた。

 圭介はというと格段何とも思っていないようで、いつもと何も変わらない表情をしている。

「取り敢えず家に入って」

 そう言って圭介の手を取る仕草に、真理恵は血液が逆流する程の嫌悪感と嫉妬を覚えたが、何とか理性を保とうと大きく深呼吸して圭介達の後に続いた。












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