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幼馴染は婚約者 「写真部怪奇事件」     第二章 「怪現象が起こりました」 6

第二章「怪現象が起こりました」  6



 午後一時、写真部の部室にメンバー五人と美穂の計六人が集まった。圭介から昨夜美穂に起こった出来事をみんなに説明する。

「これが昨日確認した写真で、どれも同じ女性のように感じるんだけどどう思う?」

 圭介は今朝プリントアウトした画像をテーブルの上に出しながら言った。悟志が身を乗り出すようにしてそれを見る。

「これって、全て同じポーズじゃないですか、角度はそれぞれ違うけど写った時間はほぼ同時刻ですよね」

「気が付いた?そうなんだよ。これって何か意味があるのかな?」

その写真の中の一枚に日時が表示されているものが在った。時刻は十四時三十二分、他の写真もポーズがほぼ同じなのでどの写真もその時刻に撮影されたものだろうと推測できる。

「ねえ、もう一度この時間に写真を撮ってみない?」

 これは由貴の提案だ。

「私は嫌よ、何だか怖いし、もしまた何かが写っていたら気持ち悪いもの」

 美穂の言い分も最もなので、流石に強くは言えないようで由貴も一旦口をつぐんだが、

「じゃあ、他の人で撮ってみたら?…私も怖いからここは部長が代表してどう?」

 何とも勝手な言いぐさではあるが、何かしらのアクションを起こさないと先に進まないと思ったのか、

「分かった、僕が被写体になるよ。後もう少しでその時間帯になるから試しに撮ってみよう」

「本当に撮るんですか?」

 真理恵が心配そうに声を掛ける。表情から見て本当に心配しているようだ。公にしていないとはいえ仮にも婚約者である、圭介に変なことが起こるのでないかと危惧しているのだろう。

「大丈夫だよ」

 優しい視線を真理恵に送った。

「それに、行動を起こさないと前に進まないし、一応部長だからね、何らかの原因を突き止めないと早川君も不安だろうから」

 そう言って今度は美穂の方を見ると、信頼しきった目で圭介を見つめ返した。

「でも……」

 真理恵はまだ納得できないようだったが、その先の言葉は言わなかった。

「今日、美術室は使われていないはずだから、許可をもらってくるよ」

「開けてくれるかな?」

由貴の問いに、

「忘れ物をしたからとかいえば鍵は貸してくれると思うから、みんなは先に美術室に向かっていて」

 既に部室のドアに手を掛けながら圭介は言うとそのまま部屋から出ていった。部員達も揃って腰を上げ行動を起こす。

 彼らが美術室に着いた数分後には圭介が鍵を持ってやってきた。鍵を開け中に入る。

「今日はカメラを持ってきていないからスマホで撮ろうか。ステージは無いけど前回早川君が立っていた位置はあの辺りだから、少しイメージは違うけど」

 圭介はそう言って昨日美穂が居たであろうその場所に向かった。向きとポーズを確認しながら同じ場所で同じポーズをとる。美穂のような可憐さはないが、それほど滑稽な姿ではなかった。よく見ると圭介の顔立ちは綺麗で結構様になっていた。

「割と様になっているよ」

 由貴が茶化すように言ったが、その横で真理恵と美穂は少しボーとした顔で見とれていた。

「恥ずかしいから早く終わらせてよ」

 圭介のその言葉に部員たちは立ち上がり、圭介を取り囲むように昨日の撮影会と同じ位置に移動すると一斉に撮影し始める。美穂も圭介が撮っていた場所でスマホを圭介に向けていた。十四時三十二分を中心に前後五分程を目安に撮る。

 撮影後各々のスマートフォンで確認してみたが、それらしいものは何も写っていなかった。

「時間は関係なかったのかな?それとも男子だと駄目なんですかね」

 真理恵が安心したような口ぶりで言った。

「早川先輩に関係があるとか?」

 悟志の言葉に

「嫌なこと言わないでよ!」

 即座に美穂が反論した。

「そういえば」

 由貴が何かを思い出したのか、顔を上げ遠くを見るような目で天井を見上げた。回りの者が由貴に視線を送る。

「少し前に聞いた話なんだけど、昔この学校に写真部があったらしいのよ。私達の活動とは違う普通の写真部だったらいいけど、どうして廃部になったのかしら?」

「それはいつごろの事?」

 圭介が由貴に問う。

「それは知らないけど。遠藤先生なら知ってるかも」

 遠藤は古文の教師で、この学校で三十年間強弁をとっている化石のような先生だ。御年六十四歳で来年定年を迎えるはずだ。

「遠藤先生は一年の副主任だったよな。長谷川君、それとなく聞いてみてくれないか?」

 圭介に指名された真理恵は小さく頷いた。圭介とのアイコンタクトで何を聞けばいいのかも理解しているようだ。そんな二人を美穂は何かを感じるような視線で見ていた。

 








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